手術、その後・・・(4)

ミラクル

2009年09月14日 23:26

前回、三角頭蓋親の会に参加していたと書きましたが、月1回の集会にあちこちの地域から三角頭蓋の子供を持つ親が集まって、情報交換や勉強会を行っておりました。

同じ病院で言語訓練を受けていた男の子・・・直接関わりはありませんでしたが、その男の子はどちらかといえば大人しく、集まりにもいつもついてきては側で本を読んでいるような子でした。
言葉の遅れ以外には問題があるとはとうてい思えませんでした・・・。

彼のお母さんはとても熱心な方で、ありとあらゆる勉強会、障害児対象のスポーツクラブ、水泳教室、公文など・・・いたるところで見かけました。 まぁ、私もあちこち顔を出してたって事になりますが・・・(^^;)

しばらく姿が見えないと思っていたら・・・ある日保護帽をかぶったその男の子とお母さんが勉強会に現れました。
うわさで手術を受けたとは聞いてはいたのですが・・・そのうわさは事実だったようです。

その子は、以前にもまして言葉に関してはもちろんですが、行動面でもかなりの成長がみられました。
その成長振りを見て「やはり手術のお陰!!」と賞賛する声も多数聞かれましたが・・・
その頃、ゆうは言語訓練を卒業し家庭での取り組みのみとなっておりました。 長年お世話になった先生方とはすっかり仲良くなり、卒業後も個人的な付き合いを続けて参りました。
その先生方曰く、「あの子はもともと力を持っていた。 IQ70のボーダーだったから、手術を受けなくても十分に伸びていたと思うのだけど・・・」
IQ70なんて、当時のゆうはせいぜい50程度でしたから、私としては「なんで~?!」と驚くばかり!!
訓練に携わる先生方の共通の意見として、《伸びた!普通になった!》と言われている子どもたちは、もともとボーダーの子どもたちで、決してIQも極端に低くは無い・・・つまりそのままでも伸びる可能性のあった子供たちだと言う事を聞きました。
先生方は、「手術を受けます!」と言う親御さんに対して「考え直した方がいい」なんてこと、決して言えません!
ただ、術後のケアはしっかりやりますと・・・それくらいしか自分たちには出来ないと寂しそうに言っていました。

ゆうのように手術も受けず、年を重ねるとともに悪くなるであろうと診断された子が、こんなにも著しく発達を遂げ、通常学級に通うと言う事は珍しいらしく、先生方は事あるごとにゆうの事を引き合いに出すそうです!
私もそれは承諾しております。 我が子のこれから先が見えず、不安に駆られている親たちに、こんなに伸びた子供もいる!だから可能性をあきらめないで!頑張って!と少しでも希望を持ってもらえたら嬉しいと思います。

私たちは周囲の人や環境に恵まれました。 でも、それは確かに運もありますが、自分自身で作り出していけるものだと思っています。
愛の力は偉大なり!そして母は強し!! 不可能だって可能に出来る力を秘めていると思うのです!

手術で伸びた子もいる。 でも、受けずに伸びた子もいるのです。
出来ることはすべてやりつくした!他にすべは無い!! それからでも手術を検討しても良いのではと思うのは私だけでしょうか?