初めて聞く病名

ミラクル

2008年01月22日 23:54

麻酔が効いてすっかり眠ってしまったゆうを連れて検査室へ・・・

沢山の器具を繋がれてもなお眠っている息子。

どうやら聴力には異常がない様子・・・

ふと検査をしていた方に「お母さん、三角頭蓋って聞いた事ありますか?」と聞かれた。

「いいえ・・・?何ですか?それは?」

「知らなければいいんです。 ただ、この子の頭の形が気になったものですから・・・」

《三角頭蓋・・・?》

検査結果は異常なし! 麻酔から覚めたら帰ってもいいですよと言われたのですが・・・なかなか目が覚めない。

診察もすべて終了し、それでもまだ目が覚めない息子は救急病棟へと移されました。

長男のお迎えを実家の母に頼み、ベットの傍らでひたすら息子が目覚めるのを待っていました。

しかし・・・ゆうは目が覚めません。

「無事を確認するまでは家に帰す訳にはいかないので、今夜は入院して様子をみます。」と言われました。

《えっ?! 入院?》

長男を迎えた母が心配して病院まで駆けつけてきてくれました。

「目が覚めないの・・・」泣くのを堪えるので必死です。

母に次男の付き添いをお願いして、旦那に急いで連絡をとりました。 

当時はまだ携帯が普及してなかったので、職場に電話をすると「みんなで飲みに行きましたよ。」との事!

息子が急遽入院になった事を告げ、何とか旦那に連絡をとってもらえないか旦那の職場の同僚にお願いをして、私は救急室へと戻りました。

午後7時を過ぎたころ、病室の準備が出来ましたと案内されたのが、耳鼻科の病棟。  小児病棟がいっぱいだったとの事でしたが、「あんなに小さいのに可愛そうに・・・」と聞えてくるひそひそ声。

《お願い!目を覚まして!!》

神に祈る気持ちでいっぱいでした。 《このまま目を覚まさなかったら・・・》不安が過ります。

不安そうにしている幼い長男を連れ、母はとりあえず家に帰りました。

午後9時頃、職場から連絡を受けた旦那が慌てて病院へ駆けつけて来ました。 まだ目が覚めません。

しばらく一緒に付き添っていましたが、長男も心配だったので旦那は長男の方へ行ってもらい、私がそのまま病室に泊まる事にしました。

深夜2時、旦那から連絡を受けて義理の両親が病院へ駆けつけてきました。

《ゆう、起きなさい!》 しきりに声をかける義母の言葉に涙が出てきます。 《お願い!!目を覚まして!》

看護士さんに「お母さんもベットで一緒に休んでください。」と声をかけられましたが、全然眠れません。

ただ、ただじっとゆうの寝顔を一晩中祈る気持ちで見つめていました。

午前4時、ゆうの目が覚めました! 急いでナースコールをし、先生も駆けつけて来ました。

しかし、麻酔から覚めたばかりのゆうはふらふらとベットの上で立ち上がって歩きまわり、危なっかしくて目が放せません。 でも、目覚めてくれた! 神様!ありがとう・・・

「このまま様子を見て、異常がなければ帰っていいですよ。」と言われほっと胸を撫で下ろしました。

《生きていてくれて良かった・・・》